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  • >【前編】味噌だけで70種類以上!「佐野みそ」には味噌のスペシャリストがいた

亀戸には数多くの専門店が存在する。亀戸1丁目にある味噌専門店「佐野みそ」もその一つだ。

味噌の専門店とあって、70種類以上の味噌を取り扱っている。

店内の大樽に盛られた味噌が並ぶ光景は圧巻だ。
しかし、これだけ味噌があると悩んでしまう。正直、味噌の違いを知らないカメイドタートルズ編集部では、どの基準で選べばいいのかわからないのだ。

と、そこに。


「ようこそ、佐野みそへ今日はよろしくお願いいたします」

今回、佐野みそを紹介してくれる佐野社長さんと店員さん。

「お忙しいところありがとうございます。それにしても、味噌の種類が豊富ですね」


「佐野みそで取り扱っているお味噌は、自分たちで全国へ足を運び、目利きをした選りすぐりのものです。お味噌は個性があって、全て味が違うんです。その中でも、特にお客様に美味しいと思ってもらえるものを選んでいます」

「えぇ!ここにある味噌は全部、佐野みそさんが目利きして選び抜いたものだったんですね」


「でも、ただ並べているだけではどれが良いのかわかりづらいですよね。美味しいお味噌をどうやってお客様に広めていくか。ここが大事な訳です」

「はい。正直、味噌の違いがわからない我々は、何を買って良いのかわかりませんでした・・・」

「そんな時に、お味噌に詳しい店員がいると助かりますよね?実は佐野みそには、他の店員とは少し違う店員がいて・・・あ、ありがとうございます!」

取材中でも、お客様への挨拶は欠かさない

「おぉ、徹底された接客。傍から見てるだけでわかるほど、お客様との距離が近いように感じるのですが、何か気をつけていることがあるのでしょうか?」


「来ていただいたお客様に少しでも元気になっていただきたいという考えに基づき、お声がけさせていただいております。ただお味噌を販売するだけでなく、来て良かったなと思っていただければ幸いです」

「何度も来たくなっちゃう店だ」


「亀戸本店は86年の歴史があるので、長年来てくださる常連さんもいます。小さい頃に来てくださった方がおばあちゃんになって、お孫さんと来てくれたりもしましたね」

佐野みそと地域のお店との意外な繋がり

「・・・あれ、あの味噌パンどこかで見たことがあるような。あ、グリムハウス三好屋だ!」

亀戸にあるパン屋「グリムハウス三好屋」

グリムハウス三好屋が登場した過去記事:【前編】亀戸在住のパン好き女子直伝!亀戸の美味しいパン屋さんを紹介♪


「あぁ。あれは、今から30年前のことです」

「え、何かエピソードがあるんですか?」


「グリムハウス三好屋の店主とは、同じ三代目同士なんですが・・・。若手経営者の会で、意気投合しまして。2人して“俺たち、これから何をすればいいのかわからないよな”と悩みを打ち明け合ったんです」

「そんな時代があったとは」


「その時に、何か始めたいと探していた2人でしたから、“僕が味噌屋で、あなたがパン屋。味噌パンをつくってみようか”と、自然にそうなりました

「軽っ」

「そんな些細なきっかけで始めた訳ですが、長年ご好評をいただく商品の一つになりました」


「僕自身は、お味噌ってお味噌汁以外にも多くの使い道がある、可能性を秘めた食材だと思っているので。その中でも、乳製品とはとても相性が良いと考えているんです。味噌バターラーメンとか美味しいでしょう」

「確かに!味噌バターラーメンと言われると一気に親近感があります」


「あと、小さい子でお味噌汁の味が強すぎて飲めないという子が結構いるんです。お味噌は味わい深くて、子どもにとっては強すぎるようです。その時に、少しだけ生クリームや牛乳を入れてあげると美味しくなります。マイルドになって子ども好みの味わいになりますよ」

「乳製品と味噌。まだまだ奥が深い食材ですね」

美味しいだけじゃない。味噌は美容に良い?

「以前、味噌は美容に良いとテレビで紹介されていたのですが本当ですか?」


「彼女をごらんください。肌が綺麗じゃないですか」

マスクをしていてもわかるほどの美肌

「ハッ・・・!とても綺麗です」


「いえいえ(笑)。お味噌汁を飲み続けるとお肌がつるつるになるそうで、今でも続けています」

「そうなんですか。良いことを聞きました」


「お味噌って発酵食品じゃないですか。微生物によって分解された食品なわけです。栄養素が細かくなって、うまみが出ますし、何より体に吸収されやすくなる。例えば、大豆の中にはコリンという成分が入っています。体の酸化を防ぐなどの効果がありますが、そのまま食べても中々摂取しづらいんです。発酵することによって、吸収されやすい状態になるんです。これがお味噌の、発酵食品の良いところです」

「聞いているだけで肌がモチモチになりそうです」

佐野みその一番人気の味噌を教えていただく

「佐野みその中で一番人気の味噌はどれですか?」


「金亀子(こがね)みそになります」


「特徴としては、新潟のもち米を使用していることです。通常のお味噌は、うるち米をよく使用しているのですが、もち米を使うことでトロッとした甘みが出るんです。そこに、北海道の大豆を合わせることで、甘みとうまみのバランスが良いお味噌になります」

「専門家並に詳しい・・・」


「調理方法としては、お味噌汁はもちろん、きゅうりなどの野菜にそのままディップしても美味しく召し上がることができます。何にでも使える万能なお味噌です」


「クリームチーズと合わせても美味しくいただけます。あと、お酢とオリーブオイルと合わせてドレッシングにするのもおすすめですよ。ぜひ試してみてください」

「乳製品と合うとおっしゃっていましたもんね。・・・ところで、皆さん本当に味噌に詳しいんですね」


「あ、そうそう。言い忘れていました。先程、他の店員とは違うお味噌に詳しい店員がいるとチラッと言いましたよね。彼女がそうです」


「私、“噌(ソ)ムリエ”をやっております」

「そ、噌ムリエ・・・?」

噌ムリエって味噌のソムリエということ?一体何者なのだろうか。この噌ムリエについては、後編で詳しく紹介することにしよう。

後編に続く。

スポット紹介

スポット名:佐野みそ亀戸本店
住所:〒136-0071 東京都江東区亀戸1-35-8
アクセス:JR亀戸駅 徒歩3分
電話番号:03-3685-6111
営業時間:10:00~18:00 ※イートインのみ午前11:00〜15:00(土日祝〜16:00)

Edit by カメイドタートルズ編集部