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  • >【後編】創業101年、亀戸住人に愛される福地写真館

前編では福地写真館の歴史について3代目代表である福地憲一さんにお話を伺った。後編では、福地憲一さんのもう一つの顔である観光協会での活動についてお聞きする。

前編はこちら

 

———亀戸生まれ亀戸育ちとのことですが、学校卒業後すぐにこの福地写真館を継がれたんですか?

実はそうじゃないんです。写真館を継ぐためにも勉強が必要だったので、日本大学芸術学部の写真学科を卒業し、その後、26歳で独立をして墨田区で写真館を10年やっていたんです。ここを継いだのは1989年ですね。

———長年亀戸の町を見てきたお立場から、亀戸の魅力は何でしょうか?

やはり、人と人とのつながりが強いところでしょうね。町ぐるみ、町会ぐるみで何かやろうとなったときの結束力は他の町にはないと思います。商店街と町会の仲がいいんですよ。私は亀戸にずっと住んでいるので当たり前に感じていましたが、別の町会の方に聞くと珍しいと驚かれます。
町自体は本当に変わりました。工場地帯にサンストリート亀戸が出来て、2016年に惜しまれつつ閉館。跡地に今度は大きなマンションと商業施設ができます。常に変わり続けています。でも一方で亀戸天神社や香取神社は昔から変わらずに残っているし、なにより住民の人情は変わっていません。それが亀戸の良い所です。

2016年まで亀戸のランドマーク的施設だったサンストリート亀戸。

———町の変化は心配でしょうか?

抵抗は全然ないです。停滞することが最も良くないと思っていますから。
ただ、我々町会側が新しくやってきた住人に対して積極的に何かに誘うということはしない方が良いと思っているんです。見ようによっては上から目線に見えなくもないですから。新しい住民の方が、一緒に参加してみようかな。と思ってもらえるような自然な流れにしていきたいです。昔からのしきたりはどうしてもあるので、それを守りつつ、ゆっくりと共存していければと思っています。

また、商店街に関していうと、新しくできる商業施設は亀戸の第6の商店街として一緒にやっていきたいと思っています。元からある商店は、ターゲットを観光客をメインとするなど転換をする必要があるでしょうね。

 

———観光協会の支部長など、町のために積極的に活動されているのはなぜですか?

亀戸をより良い町にしたい。そう思い始めたのは35年前くらいですかね。あれはバブルの時代だったと思うんですが、亀戸に来た若い女の子が「こんなピザ屋もない街、住みたくない!」って言っていたんですよ。故郷のことをそうやって言われるのは気分が良くじゃないですか。それがきっかけかもしれないですね。

とは言え、長く住んでいると、PTA会長とか色々な仕事を頼まれるんですよ。それこそ観光協会の支部長もです。
そのような形で引き受けていたので、以前は「なんで福地さんがやるの?」という質問にはっきり答えられなかったんです。でも最近は「この町が好きだから」という理由で行動しています。住んでいる人が面白い町、いい町と思ってもらいたいです。

亀戸が好きだからという理由で、亀戸をより良くするために尽力する福地さん。そんな彼だからこそ、多くの人から頼りにされているのだろう。
福地写真館は福地さんのご次男である大亮さんが継ぐことが決まっており、大亮さんご自身も東京青年会議所で統括幹事を務められており、2022年には江東区の委員長を務められるとのこと。福地写真館、そして亀戸の未来は明るい。

 

スポット紹介

スポット名:福地写真館
住所:〒136-0071 東京都江東区亀戸3丁目45−15
アクセス:JR総武線「亀戸」駅 より徒歩12分
営業時間:9時~18時 木曜定休日
※亀戸天神社内写真室は12月24日(金)〜1月14日(金)まで閉室しております。
蔵前通り沿いの本店をご利用ください。本店は元旦より営業しております。

詳細はHPにて確認できます。

Edit by カメイドタートルズ編集部